【地方営業マンは、No1セールスマンを目指せ】

地方営業マンは、都心の営業マンと比較しても、
競合も社内でもライバルの数が少ないため、
No1になるチャンスが生まれやすい。
当然、地方エリアを本社とする会社では別ですが、
それでも、地方営業マンは何かしらでNo1を目指すべきです。
理由は以下3点です。
①お客様から、一目を置いてみてもらいやすくなる
どんなお客様であれ、自分が接する人間は
「仕事ができるのか」をシビアに見ています。
その仕事力を長い期間をかけてみる人もいれば、
肩書きを見て「この役職の人なら、仕事ができるのだろう」と
判断する方もいます。
新人営業マンを付けられるよりも、
上席を担当者にされる方が、
自分や自社に対する敬意を感じるのは、
人間であれば当たり前に持つ感情だと思います。
その「敬意」の一つが、「No1セールスマン」にも当てはまります。
自分に付いている営業マンが、
ペーペーの一担当者ではなく、
少なからず社内で実績を得ている担当者であれば、
「自分は敬意を払われている」と感じるお客様も出てきます。
日本人の場合、自分の経歴や実績をアピールしすぎる人は敬遠されるため、
あまり自分から積極的にアピールすべきものではありませんが、
第三者から「あいつはNo1らしい」と聞いたり、何かの機会にやんわりと知る事で、
お客様から逆に話題を降ってきたとしたら、もはや意識をしている証拠です。
そこからさらに信用を獲得することで、
よりお客様の懐に入っていきやすくなるはずです。
②社内での発言力が高まる
No1になることで、支店内での自分の見られ方や扱いが変わります。
事あるごとに「トップセールスマン」の話題を出されることも増え、
与えられる仕事や役割の期待値も自然と上がっていきます。
また、本社や他エリアの社員からの対応も変わっていきます。
今まで意識すらされていなかっただろう後輩から
電話やメールでアドバイスを求められたり、
年次が上の営業マンからも話しかけられるようになるなど、
「こいつは何が他と違って結果を出しているのか」に興味をもたれ、
それを知ろうとしてきます。
そうした声に対応し、発言を続けていくと、
自分の意見や考えが重視されて、各種施策や方針が
決まりやすくなっていくのを感じます。
私も福岡営業マン時代、
営業2年目で初めてトップセールス賞を頂いてから急に、
色々な方から相談やアドバイスを求められるようになりました。
また、今まで叱られてばかりだった先輩や上司が、
自分のやることに次第に口を出さなくなるようになりました。
「自分としては気になるけど、これもこいつなりの考えで結果を出せているのかもしれない」
と思うのか、まずは見守られることが多くなるのだと思います。
一度でもNo1になると、こうした社内の変化に気付くようになります。
③転職か独立をするときに、自分の信用に代替しやすい
人の履歴書や書籍の背表紙を見てみると、
今までの会社の遍歴とともに、
「その会社でなんのNo1になったか」
を書いていることが多いです。
逆に、「どんな仕事をしてきたか」を細かく書くようなスペースはほとんどありません。
逆にいえば、「会社名と、No1」の記載以外、履歴書や書籍には書けないということです。
(一部例外はあると思いますが・・・)
No1であるというのは、
会社や部署の中でのNo1を指す社長や課長といったような肩書きのNo1や、
「初めて実行した」「最年少」というようなタイミングのNo1も含みます。
いずれにせよ、それが
「2番目でした」「2番目に取り組んだ」「2番目に早かった」
などという実績は、履歴書や本の背表紙ではあまり意味を持たなくなります。
例外があるにせよ、人は、
「一番」であることに大きな価値を感じるものです。
「口コミ一位」の飲食店や、「地元で一番」のお店に
行きたくなるのと同じ心理です。
「一番であること」が、人の興味や消費・投資意欲を駆り立てます。
会社員という立場から一歩外に出ると、
社会という枠組みの中では、
自分一人の価値が圧倒的に弱者であることに気付きます。
転職や、独立を経験された方は、
少なからずそうした気持ちを感じた方も
多いのではないかと思います。
そんな世知辛い社会の中で、
自分が戦っていく武器が、「No1」であるという実績です。
今までの仕事で1番であったことが、
裸一貫になったときの自分の唯一の武器であり、
また心の支えとなるのです。
以上3点が、営業マンがNo1を目指す理由です。
そして私はまた、地方営業マンは、No1を目指しやすい環境にあると考えます。
では、なぜ地方営業マンはNo1を目指しやすいのか?
理由は以下2点です。
①ライバルの絶対数で有利
都心には、同社内でも競合でも、エース営業マンが存在します。
そのエース営業マンは、長い経験と掴んでいる顧客の大きさを背景に
数字を積み上げるため、並大抵のことではその立ち位置を崩す事はできません。
しかし地方は、社内では多くて数人の部署で働く会社も多く、
その社員も毎年一定の変化があるため、
転勤組だったり中途採用で入ったばかりなどのタイミングに出くわす事もあります。
地方で結果を出す人間は、そのまま管理職に上がったり本社に戻ることなども多いため、
エース社員が長く目の上のタンコブとして立ちはだかることが、
本社に比べると少ないと考えられます。
競合も同様です。地方で長くエース社員として鳴らした人は、本社転勤かマネジメント職へ移動するなど、なにかしらの出世をしていくはずです。そうするとその後には、新人か別の担当をつけるしかなくなるため、競合からシェアを奪うチャンスも増えます。
よって、社内、社外含め、タイミングさえ合えば、
自分が持ち上げられるチャンスは発生しやすいと考えます。
②評価者である上長との距離が近い
都心営業マンは、複数の営業マンとチームを組んで
営業活動に当たることが多い。
多い部署だと、1チーム15人体制でチームを組む会社もあります。
すると必然的に評価者である上長も、
1人の部下に対する目が行き届かなくなります。
しかし地方営業マンの場合は、
そこまで多くの営業マンとチームを組む機会は多くありません。
せいぜい、3〜5名ほどで1チーム体制を引き、そ
のチームごとに評価者が存在するようなマネジメントが大半です。
すると、評価者側も一人一人に目が行き届きやすくなり、
メンバーの営業活動のいい部分・悪い部分などを見やすくなります。
その悪い部分を指摘し、直す。
いい部分をつぶさに指摘してもらい、そこをさらに伸ばす。
こうしたPDCAをまわしやすいので、自然と成長スピードが早くなります。
結果、仕事の成果を出しやすくなります。
また、評価者の立場としても、
「自分の部下を引き立てたい・評価させたい」という欲求を常に持っています。
周囲から「〜さんは優秀な部下を持っていますね」と言われるためには、
その部下が実績を上げ、社内で評価を高めることが一番効果的なので、
自分の部下が表彰されることに対し、自然とモチベーションも高くなります。
評価者も人間ですから、目が届く部下には情も湧きますし、
引き立ててあげたいと思うものです。
そうした意味では、評価者である上長との距離が近い
地方営業マンは、No1に引き立てられやすいと考えられます。
以上2点が、地方営業マンがNo1になりやすいと考える理由です。
こうした環境をチャンスと捉え、最大限に生かすためにも、
地方営業マンとして働ける期間内に、ぜひNo1を目指してほしいと思います。
・・・そんな一方私も、入社2年目の夏前までは、
No1セールスマンになるとにあまり興味がありませんでした。
当時はNo1になることのメリットも意味も分かりませんでしたし、
「自分なんかには無理」と思っていたからです。
しかし、当時エースと言われていたベテラン社員が、
退職や部署異動で突然いなくなるというタイミングに出くわしました。
そこで「これはチャンスだ!」と思い、
3ヶ月必死で営業活動に取り組んだ結果、
トップセールス賞を受賞することができました。
その3ヶ月間は、トップセールスの受賞しか頭になく、
トロフィーをもらって壇上でコメントをすることばかり、
毎日考えておりました。
周囲に「僕は必ずトップセールスを獲る!」と宣言をし、
社内の飲み会にも一切参加せず、土日もなく働きました。
その結果受賞できたのですが、受賞後に感じたことは、
「本当に獲ろうと思えば、こんな自分でも獲れるんだ」というシンプルな答えでした。
「自分にはどうせ無理」と、
No1になることを初めから諦めてしまっていませんか?
もしそうであれば、もう一度だけ考えてみてほしいな、と思います。
営業は才能ではありません。タイミングと人間性です。
諦めなければ、チャンスは必ず来ます。
そのことは、私が自信を持って断言できます。
大切なことは、常に目指し続ける事。
チャンスはいつ落ちてくるか分かりません。
常に虎視眈々とチャンスを待ち、アンテナを張ることです。
そうすれば、そのチャンスが落ちてきたときに、
すぐに拾いにいくことができます。
私はたまたまチャンスが降ってきたのを掴んだだけでしたが・・・
アメリカ合衆国16代大統領・リンカーンの演説に、
「Where There is a will,There is a way」
という有名な台詞があります。
日本語で訳すと、
「意志あるところに、道は開ける」という意味です。
意志がなければ、道は開けない。
No1になるにも、「なりたい」という意志を明確に持ち、
そのために戦略を練る事。これが、大切なのですね。
以上、何か参考になれば幸いです。